寿  陵
    
    生前に墓を建てる事を寿陵といい、縁起がよく長生きをして家運繁栄を招くとされています。
    仏教に輪廻転生という考え方があります。生と死が巡り巡って転生するという考え方から、
    一度死んだとして生前にお墓を建て、再び生まれ変わってその生が長生きをし、心安らぐ生活を
    送る事が出来ると言うものです。
    こういう習慣は遠くインドから中国を経て伝来したもので、奈良時代、仁徳天皇や聖徳太子も
    寿陵を建てたといわれています。
    現代でも良い習慣として続いており、家運繁栄を願って生前お墓を建立する人が多くなっています。
    
開眼供養
    
    新しくお墓を立て直したりした時には開眼式を行います。この法要を営むことによって墓石に入魂され、
    私達が礼拝するのにふさわしい尊さがそなわるとされています。入魂式、入仏式、お魂入れ、性根入れ、
    開眼供養など宗派や土地柄によってさまざまに呼ばれ、法要の営み方にも違いがあるようです。
    お墓を建て開眼供養を営むのは、単なるしきたりというばかりではありません。
    大切なこの生命を、幾代にもわたって受け継ぎ伝えてくれた、ご先祖さまや故人に感謝し、
    供養をささげつつ、むしろ私達自身が開眼していくことが眼目といえましょう。

      
お墓のきまり
   
    お墓は個人のものであっても公共性があり、私達の生活にかかわっていますから、
    お墓についてのきまりがあります。
    ここでは埋葬、改葬について簡単にご説明致します。
    埋葬は死体を土中に葬る事、火葬は焼骨にしますが、いずれも死後24時間を経過してから
    行わなければなりません。 埋葬や焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に行ってはなりません。
    埋葬、火葬、改葬を行おうとする者は市、町、村長の許可を受けなければなりません。
    許可証の交付は先ず初めに市町村長に申請書を提出して、これを受ける事になっています。
    (これらの用紙は市町村役場に備え付けられています)

 
お盆
    
    お盆は七月十五日と八月十五日(旧盆地方)を中心に行われます。
    お盆は中国から伝来した行事で、供養と布施行を行う事を根本にしています。
    お盆のいわれは、お釈迦様の弟子目蓮の母親が地獄の餓鬼道に墜ちて飢え渇きに苦しんでおり、
    自分の力では助けおよばずお釈迦様に教えをこうと、母に代わって布施行を行うよう教えられ
    七月十五日(旧八月十五日)に多くの僧侶達の力で母を苦しみの世界から救い、
    浄土へ送ったのがお盆の始まりだと言われています。
    十三日に迎え火を焚いて精霊を迎え、十五日あるいは十六日に送り火を焚き霊を送ります。
    亡くなって初めてのお盆を『新盆』や『初盆』などといいます。

     
お彼岸
    
    春分の日、秋分の日を中日として前後三日間の一週間をお彼岸といい、仏教の教え方に由来するものです。
    彼岸は文字通り川を隔てた向こう岸(彼の岸)で仏の住む浄土の世界です。
    その彼岸に対して反対にこちら側の岸を此岸といい私達衆生の住む娑婆世界です。
    仏教では中道を重んじ、苦しみも快楽も極端になることを排する教え方を大切にします。
    春秋の彼岸の時期は、寒くもなく、暑くもなく、ちょうど季節の中道にあたり、
    また真西に太陽が没するこの時、無欲悟道の対岸の域に一番近い日ということなどから
    仏教の教えに当てはめ、自分の中道を願い気持ちと先祖の成仏を祈る心をこめて彼岸にお墓参りをします。
    
供  養
    
    亡くなった人の霊にお供えものをして冥福を祈り、またこれからのことが無事に何事もなく進むように
    願うこと。
    人はたとえ亡くなっても、心の中にはずっと生き続けていくことは間違いありません。
    いつもどこかで自分を見守ってくれる思い出の人に感謝して下さい。

    
法要のご案内
    
    古より仏事とお墓(墓石建立)を生業とし、これをあがめ誇りと謝恩の意をもってご尊家のご先祖様と
    亡くなられた霊に対して心からご冥福をお祈り申し上げます。
    人間の生命は地球の重さより重いともいわれます。
    尊い生命なるがゆえに、私達は真心をもってご奉仕と供養の精神で
    墓所造りにお応えしてまいりたいと存じております。

      









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